ヒ・ミ・ツ−真夜中の訪問−
軽く頬にキスをされる。

これは終わりの合図


帰るねという言葉の変わり


ブルーのYシャツを羽織る彼の背中を見つめる。


「夕理・・・」


「なぁに?先輩」


呼びかけると、振り向いてわたしに近づく


「足りなかった?」



「・・・・ひゃっ!!」


耳元で囁かれ、変な声が出てしまった。


「先輩・・ごめんね?今から彼女と会うんだ」


分かってるよ・・分かってるけど


「・・行っちゃ嫌だ・・」


「明日も来るから・・ね?」


そう言って噛み付くようなキスをされた。


終わりなんか来なければいいのに。


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