百鬼夜行の主~番外編~
鬼灯side
どこだ…!?
俺は息を切らしながら、辺りを見渡した。
人混みに巻き込まれた場所にはついた。
しかし主様の姿はなかった。俺は辺りを見渡す。
「すみません、白地に青い花柄の浴衣を着た女子高生ぐらいの女の子見ませんでしたか?」
俺はリンゴ飴の屋台のオッサンに聞く。オッサンはしばらく首をかしげ、何かを思い出したかのような顔をした。
「たしかあっちのほうに流れてったよ」
オッサンは俺が流された逆方向を指差した。
「ありがとうございます」と礼を言い、俺は人混みを掻き分けながら走った。
主様…!俺は無我夢中で走り続けた。