百鬼夜行の主~番外編~
瞬間、時間が止まったーいや、実際は止まったように感じただけだった
理由は簡単だった。雪羅さんの唇が俺の頬に触れていたから
「…お礼ですよ」
お礼…!?!?!?!?!?!!?!???!
「えっと…ありがとう…」
俺はとりあえずお礼を言うと雪羅さんの顔を見た。雪羅さんの顔は、ほんのり赤くなっていた。
俺は少し火照った頬を冷やしながら立ち上がり、雪羅さんの手をとった
…もしかして、今言うんじゃ…うん。もしかしたらじゃないけど、今しかチャンスないかもしれない
俺は腹をくくり、雪羅さんをじっと見つめた。