-Believe- ~始まりの裁判~
1.始まり

10月15日 16時30分 カフェテリア内 MISAKI ber


騒がしいカフェテリア内の和気あいあいとした雰囲気の中で私たちは浮いていた。

私、成嶋光咲はクラスメイトであり親友の長谷部夕那(14)の恋のキューピットとして今ここにいる。

というのも、最近夕那の恋人・太一の様子がおかしいと相談されたからなんだけど。

太一は幼馴染みだし、恋のキューピットになってやろうかと思ったら、こんなことになっていたなんて…。


私の目の前に座っているのは、学年でも結構かわいくて有名な高橋亜美(14)さん。
太一の話によると、この子が太一に付きまとっていて困っているらしい。


ていうか、私は全然関係ないんだけど、周りからは修羅場ってるように見えるんだろうなぁ、きっと。

なんて考えている場合じゃないんだ。
夕那のためにこの子を説得しなくちゃいけないという使命が私には残っているのだから。

「あのぅ…。いきなりなんですけど、太一に付きまとうのやめてくれませんか。」

我ながらはっきり言いすぎたな…。
なんて後悔しながら恐る恐る亜美の顔を覗いてみると。
そこには驚きで目を丸くする亜美の姿があった。


「もしかして、太一の彼女ですか?!」


はぃ?

「ちがーーーうっ!」
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