あたしと野球ボールとアイツ

悔しさでいっぱいだった。


マンガとかみたいに、


『あたしたちの分まで・・・。』


なんてことは一㎜も思わなかった。


修二に話しかけられたけど、聞いてなくてよそよそしく返す。


あたしは、ボールを拭きながら何かを思い出すように空を見上げる彼の顔をまた盗み見た。


そんな顔を見てると


「甲子園・・・行きたかった・・・っ!」


ポロリと出てきた本音。


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