あたしと野球ボールとアイツ

それで、涙をふくと漂ってくる修二の汗の香り。


「・・・汗くさっ・・・。」


だけど、あたしはこの香が大好き。


あ、変態じゃないよ?


だって、この汗は修二ががんばってる証拠だもん。


気づくと、修二がなにやらカバンを漁っていた。


そして、あたしからボールを催促するとなにやらボールに書き始めた。


それを空に掲げて、柔らかく笑う。


「何書いたの?」


そう呟くと、修二は誓いだと言った。


それをあたしへと、投げた。


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