光をくれたのは君だった




「ね、眞田さん」

そう言いながら茫然と
している私を見て

わたしのめがねをとられた

「気づかないと思った?」

「か・・返してください!!」

「俺のこと覚えてないって言うから
意地悪したくなった」

「え?」

「眞田さんはずるいよね」

そう言う彼の表情はすごく真面目で
目が逸らせなかった

「な・・なにがずるいんですか?

だいたい空気みたいだった
私を知ってるほうがびっくりです」

「俺には天使みたいだった」

「え?」

「なんでもない
じゃあまたね」

そう言うと彼は去って行った

「・・もうなんなの」
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