光をくれたのは君だった
それからなんとなく
気まずくなって駅に着くまで
会話はなかった
「じゃあ、わたしはスーパーに
寄って帰るのでここで」
「え?そうなの?
てかスーパーどこにあるの?」
え?引っ越して来てばっかとはいえ
スーパーの場所も知らないのかな
「歩いて5分くらいの場所にあるんです」
「へぇ。俺も行こうかな」
ええぇ そうきますか
それから廣瀬くんとスーパーに行った
今日は生姜焼きにでもしようかな
「眞田さんは料理するの?」
「はい、ご飯は唯一の楽しみなので」
「唯一って・・」
ちらっと彼の買い物かごを見たら
ビールばっか入っていた
「廣瀬くんは料理しないのですか?」
「うーん、しないねぇ」
きっと今までいくらでも
作ってくれる人がいたんだろうな
「眞田さんなにつくるの?」
「今日は生姜焼きの予定です」
「生姜焼き!いいねえ
手料理でどんだけ食べてないだろう
ホント1人暮らししてると
母さんの偉大さがわかるよな」
「はあ」
そう言いながらお弁当を選ぶ
彼をみて少し切なくなってきた