光をくれたのは君だった
「き、気にするくらいなら
キスしないでもらえます?」
「だってしたくなったから」
あっけらかんとそう言う彼
「廣瀬くんはあんなの
慣れっこで誰にでもしてるのかも
しれないですけど
私にとってはそうじゃないんです」
「あのねえ、誰にでもしないよ
俺をどんだけ軽い男に見てんの」
呆れたようにそう言う
「だって...」
誰にでもしないならなんで?
「前から思ってたけどさ
なんでそんなに壁作んの?」
「え?」
「すごい自分にバリアはってんじゃん
なんでなの?
単に俺のこと嫌いなだけ?」
何でこの人は....
「別に嫌いじゃないよ
これがわたしなの。それだけ」
「嘘だね」