冷血な旦那様と新しい恋 【完結】
大きなトラブルがあったあの日……12月25日、クリスマス。
安斎はその日から出社してこなくなった。
俺に変な置き手紙を残して。
「はいコーヒー。何か甘いものでも食べる?」
奏未の笑顔で、暗闇から俺は這い上がれる。
…奏未はどうなんだろう。
俺の存在だけで光の差す方へ進めるだろうか。
「…いや、いい…。疲れたから、少し昼寝する」
「分かった」
今の俺を悟られたくない。
こんな俺に気づくだろ?
奏未は、辛さを分けろって言うだろ?