冷血な旦那様と新しい恋 【完結】
奏未の部屋へと向かっていた。
「書くんじゃなくて、口で伝えろよ‥‥…―――――」
小さい字で。
奏未の字で。
“大好き”と書かれたそこには、涙がにじんでいた。
今、奏未をめちゃくちゃに抱き締めたい。
あいつの温もりが欲しい。
「奏未!」
部屋のドアを開けると、うずくまって冷たい床で寝ていた奏未が目に入った。
そっと抱き起こすと、身体まで冷えていることが分かって。
ぎゅっと抱いた。