冷血な旦那様と新しい恋 【完結】
「おはよー、日向!」
頬を赤く染めながら、今日もまた麻耶の明るい挨拶が響く。
「うっせーよ、朝から」
「何よ!人がせっかく挨拶したのにー」
「寝癖発見。ちゃんと直してこいよ」
「余計なお世話だし。
ほら、日向と話してたせいで遅刻しそうしそうじゃんかー。ほら、行くよっ」
すっと俺の腕をとって。
また、俺を好きにさせる。
「麻耶っ」
「なぁにー?」
「…いや。
勉強、一緒にするか?」
「え?うん!
その話はまたあとで!!
急げ!」
タンポポの綿毛が空に向かって翔んでいったのを笑顔で教えてくれるのも、
こけそうになって笑うのも、
いつになったら、
俺のになるんだろ。