冷血な旦那様と新しい恋 【完結】
「一緒にいた…って、付き合ってるの…?」
「…………いや…」
「最低よ!悠!
…那智の気持ち、知らなかったんなら教えてあげる!
那智はずっと、隠してきたんだよ、悠への気持ち!あたしや奏未にも!
どっかの誰かさんが好きなことっ…」
「佳苗っ…」
俺は何も言えなかった。
佳苗が言ったことが、胸の奥に突き刺さった。
「もし、那智のことを、償いとしてこの場にいて待ってるなら、帰って!」
…償い?
確かに俺は、償わなきゃいけない。
昨日、飲みに誘わなければ、那智はこんなことにならなかったかもしれない。
昨日、那智を抱かなかったら、こんなことにならなかったかもしれない。