冷血な旦那様と新しい恋 【完結】
「嫌だよ…佳苗…っ…、那智ちゃんとまたっ…話せるよね…?」
「あ、当たり前でしょ!!
那智、また目を覚ましてくれるよ…。
だから待ってよう…?那智が目を覚ますまで…」
俺達は、集中治療室の前で那智をただ見守っていた。
「‥‥ハルくん。
お願いがあるの…」
「…うん?」
「那智ちゃんを、絶対幸せにしてください」
奏未は俺に頭を下げた。
「…するよ。絶対、幸せにする。奏未や佳苗に負けないくらい」
「うんっ…!」
奏未の笑った顔を見ても…、前のように胸が苦しくなることはなかった。