冷血な旦那様と新しい恋 【完結】
「…隼斗」
「……ん…?」
目線を合わすと、
奏未の手がのびてきた。
冷たい手が、自分の額に触れた。
「熱ある…!
気づかなかったの?
身体、ダルいでしょ?」
……本当に、何でもお見通しなんだな。
奏未には。
「ごめん…あたしの風邪、移しちゃって…」
「奏未のせいじゃない。
俺の不注意だから」
「ううん、あたしのせいだから。
待ってて、今体温計持ってくるね」
ひょこ、ひょこ、と。
またあの歩き方で、寝室へ行った。