冷血な旦那様と新しい恋 【完結】
大事な一言*隼斗side*
「隼斗…朝だよ、起きて」
奏未の明るい声で、
目を覚ます。
いつもと同じ光景に戻っていた。
微かに漂う朝食の匂い。
「具合、どう?」
「楽になった」
「一応熱計ってね」
「ああ」
奏未の歩き方も、
少しは良くなったように見えた。
スーツに着替えてテーブルに座ると、
湯気が上がっている朝食を奏未が並べてくれた。
「職場で無理しちゃだめだよ」
前に俺が奏未に言ったようなことを、奏未が笑顔で言った。