冷血な旦那様と新しい恋 【完結】




家の中は、異常なほど静かだった。



リビングに入って…




背中を震わせた奏未がいた。



「…奏未?」


呼びかけても、返事はない。

左手に携帯を持っていた。





「奏未!」



「………」



振り返った奏未の目には、涙が浮かんでいた。








「…安斎さんと……いたの…?」


安斎…?


「電話来たんだよ…、あたしに…」



「電話?」


「…だから、帰って来れなかったの?」



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