冷血な旦那様と新しい恋 【完結】
離さない。*隼斗side*
分かってほしかった。
「仕事でしょ?行っていいよ…」
突然笑顔になった奏未に、何も言えなかった。
…分からないとでも思ってるのか?
いきなり笑って、
俺に気を遣って…
家を出ていくつもりなんだろ。
そんなことをさせるわけない。
「奏未」
「……うん?」
涙を溜めた瞳を真っ直ぐ見た。
「俺が会社に行ったら、お前…」
「ご飯作っておくね、夜ご飯」