【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
鈍感女子×男子
★夏、目前。
「はあぁぁあ~……」
口から出てきたのは、風船から空気が抜
けていくような、萎れた声。
私は、机の上にだらりと腕を投げ出して
、大きくため息をついた。
もうなんか、なにもやる気が起きない。
この前、テストが帰ってきて、それと同
時に順位も発表された。
……私は、9位。
社会さえなければ、1位だって夢じゃな
いのにな……。
別に特別社会の点数が悪かったんじゃな
い。どっちかというと今までよりは出来
てた。
……多分、光弥のおかげで。
「大丈夫だって、次があるし。それに9
位ってスゴいよ?」
項垂れる私を励ますようにそう言って、
にこって笑う圭君。