【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
きょとんと首を傾げると、ぽんっと背中
を叩かれた。
え、な、何?
「よし、行こう!」
突然気合いの入った声でそう言った千夏
。結局、何の自覚が無いのかは、教えて
くれないらしい。
「う、うん──」
なんだかはぐらかされた気もするけど…
…まあ、いいか。
と納得して頷いたけど、ある事実に気付
いて私は咄嗟にドアの縁にしがみついた
。
「ちょ、ま、待ってよ!」
勢いっていうかその場の流れで頷いたけ
ど!返事したけども!
水着は恥ずかしいんだったら!!まだ心
の準備が出来てないよ!
千夏はスタイル良いし、別に恥ずかしく
無いだろうけど、私は他人に肌を見られ
るってだけで恥ずかしい。
ちょっとくらい、心の準備が必要だよ。
「いつまでもそんなこと言ってないの」
だけど千夏は、そう言って呆れたように
見下ろしてくる。
「だ、だって」
「いいから。いくよ」
有無を言わさず引っ張られる腕。
「いやあぁぁぁ!!」