【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
ちょっと注意しただけなのに、ギロッと
鋭く睨み付けてくる光弥。
しかも、低い声でそう言われて、びくっ
となってしまった。
……なんで逆ギレすんのよ、バカ光弥!
悪いのは光弥でしょ、なんて思いつつ、
怯みながらも光弥を見上げる。
「お、怒んないでよ」
そう言うと、無言で光弥が近付いてきた
から、拳を握りしめて、戦闘体制にはい
った。
だけど、なによ、やんの!?──なんて
意気込みも次の瞬間には吹っ飛んだ。
──ポン。
優しく置かれた光弥の手。
予想外のその行動に、私は戸惑ってしま
った。
……え?怒ってるんじゃないの?
「こ、光──わぁぁ!?」