【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
不意にそんな事が気になって、そう訊く
と、千夏が目を開いた。
そして、何か考え込むような表情を見せ
たかと思えば、お湯の中を移動して、私
の目の前に立った。
その口元には、妖しくも美しい微笑みを
浮かべてる。
「ち、千夏??」
千夏のこんな表情を向けられるのは初め
てで、なんでかすごくドキドキする。
ややたじろぎながら千夏を呼べば、千夏
が私の髪の毛を一房掬うように手に取り
、いじり出した。
「私実は、──女の子が、好きなの。女
しか、愛せないの。恋那……好き。愛し
てるわ」
私が好きなのは、恋那だけよ。──耳元
で囁かれた艶っぽい声に、心臓が跳ねる
。
「ち、千夏……!?」
嘘でしょ、と焦っていると、次の瞬間
「わぶっ!!」