【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
「なんだよ」
答える声が、どうしてもぶっきらぼうに
なってしまう。
だけど滝川は、そんなことは気にも留め
ずに話を続ける。
「国立はさ、椎名の事が、好きなのか?
」
「……まあ、見ての通りだけど?」
わかりきってるくせに、何を今更。
隠すことでもないから正直にそう言うと
、ククッと滝川が笑いをこぼした。
「だよな。バレバレ。けど椎名気づいて
ないだろ?」
「お前の気持ちにも、気づいてないだろ
ーが」
お互い様だろ。あの鈍感っ子は、回りく
どいのじゃ気付かねーよ。
そう言うと、滝川は、「まあね」と言っ
た。
恋那もあれは鈍感すぎて、さすがにヤバ
イだろ。