【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
という低い声が頭上から聞こえてきて、
びくっと震えた。
見上げれば、光弥が私を見下ろしてる。
その瞳はやっぱり不機嫌そうで、少なく
とも穏やかな表情ではなかった。
「さっきからチラチラ見てるでしょ。何
だよ」
言いたいことあるなら言えば?とでも言
いたげな視線。
「何だよ……っていうか、光弥、機嫌悪
くない?」
もうはぐらかすのも無理だと思ったから
、正直に告白する。
そういうと、一瞬光弥は黙ってから
「そんなことねーよ」
と素っ気なくいい放ったから、それ以上
何も言えなかった。
……嘘つき。
何でもないのに、そんな不機嫌になる訳
ないじゃん……。
「ただいまーっ」
玄関に入ると、懐かしい匂いがした。
ちょっとぶりの我が家!!