【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
そう言いながら、私を冷たく見下ろして
くる光弥。
口元は笑っているのに、目が笑っていな
いのがわかって、ゾワリと背筋を悪寒が
かけ上った。
「──答えられないって事は、やましい
事でもあんじゃねえの?」
「はぁ?違っ……」
私が途中で言葉を止めたのは、光弥の人
差し指が、唇に触れたから。
その指は、艶かしく唇のラインをなぞっ
ていって、私はぶるりと震えた。
光弥に言い返したいのに、声も言葉も出
てこなくて。私はただ、羞恥に耐えてい
た。
「……っ!」
「なあ、もうキスしちゃった?」
「っはぁ!?なにいってんの……!」