【完】甘い生活～危険な幼なじみに溺愛されて～【上】p356まで加筆済

光弥が離れてくれたことにホッとしてい
ると。



「いってぇ……何すんだよ、滝川！」



光弥がそう怒鳴り、見れば圭君が呆れた
ように私達を見てた。



どうやら圭君が光弥を叩いて私から引き
離してくれたらしい。



「お前らさ、残酷だろ──仮にも、俺は
まだ、椎名を好きなのに」

「ええぇ！？」



目を伏せるようにして、憂いの帯びた目
でそう言った圭君。



それに驚いて声をあげると、圭君がムッ
とした表情を浮かべた。



不機嫌そうに眉をひそめながら、ずんず
んと近付いてくる。



そして、私の前まで来ると。



「ええ、じゃないよ。好きだから、まだ
」



そう言って、チュッと私の頬にキスをし
てきた。