【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
まるで感情をぶつけてくるようなキスに
戸惑う。
光弥は私の後頭部を押さえながら、角度
を変えて何度もキスを落とす。
優しいキスじゃなくて、怒りをぶつける
ような──。
「……っはぁ…」
やっと唇が離れて、潤んだめで光弥を見
上げれば、光弥は相変わらず、憂いの帯
びた眼差しを向けていて。
光弥が、親指で苦しくて浮かんだ涙をそ
っとをぬぐってくれた。
「ごめんな、無理やり……でも、恋那は
、俺のもんだってこと、忘れんなよ?」
そう言い残し、去っていく光弥。
置き去りにされた私とケーキ。プレゼン
トを渡すタイミングだって逃した。
……ていうか!
「私は、私のものだーっ!!」
クリスマス、リビングには私の声が響い
ていた……。