【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
あれから、あのまま家に帰った私は、今
日の出来事を千夏に話してた。
自分の中でも整理なんて全然ついてなか
ったんだけど、どうしても誰かに聞いて
ほしくて。
電話の向こうの千夏は、私が一通り話終
えると、呆れたようにそう言った。
「ど、鈍感??」
まさかそんな返答が返ってくるとは思っ
てなくて間抜けな声を出してしまう。
「そうよ。それどう考えたって……恋で
しょ」
そう言われて、一瞬だけどフリーズした
頭。まるで思考ごと凍結されたみたいに
。
そして、自分なりに理解して、やっと絞
り出した言葉は
「……鯉?」
なんてもので、千夏に大声で「ちゃんと
ききなさい!」と怒られた。
……そんなに怒ること、ないのに。