【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
「!?」
驚いて、後ろに頭を引こうとした分だけ
、ぐぐっと押し寄せてくる、光弥。
後頭部をがっちりと掴まれていて、逃げ
ようにも逃げられなかった。
なんでこんな事をするのっ……!?
──好きでも、無いくせに。
「やめてっ……」
「……ってぇ…」
だんだん涙が滲んできて、惨めで。
がりっと光弥の唇を噛むと、つつ、と血
を唇の端から垂らした光弥が、離れた。
荒くなった息を整えることもせずに、キ
ッと光弥を睨み付ける。