【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
私は恥ずかしさのあまり、うつむいた。
駄目だ……もう、頭混乱してる。
そこに光弥が近寄ってきて、くいっと顎
を持ち上げられる。
すると、憂いを帯びた光弥の瞳とぶつか
って、私は目を逸らしたくなった。
だけど、光弥がそれを許さないってみた
いに見つめてくるから。
「恋那、俺の事、好きなんだろ?好きっ
て言えよ。俺は好きすぎて、もう狂いそ
うなんだよ。
こんな一つ屋根のしたで、理性なんても
う、とっくに崩壊してんだよ」
「こ、光弥……」
思っても見なかった言葉を並べられて、
戸惑ってしまう。
「好きって言えよ。そしたら、ご褒美を
やる」
なんでだろう。
とても、とても、そのご褒美が欲しくな
った。
きっと私の素直になる、きっかけになる
と思ったんだ。