【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
☆転校生
──桜は、一年の時を経て、また、美し
い花を咲かせ始める。
春の到来は、同時に進級を示している。
つまり──今日から、二年生です!!
「光弥!早くいこーよっ」
新学期、いつもよりもわくわくしながら
光弥を呼ぶ。私達の同居生活はまだ続い
ていた。
「あぁ、わかってるって。せっかちだよ
な、お前」
早く学校に行きたくて、その場で足踏み
をする私に、苦笑いを浮かべる光弥。
「だって早く行きたいんだもんっ!」
──しかし、そんな私のわくわく気分も
、すぐに打ちのめされた。
「……嘘、でしょ?」
学校の掲示板の前で、私は張り付くよう
にその表示を見ていた。
さっきから何度も何度も数字の羅列を往
復してる。
でも、何度見たって。