【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
まったく、こんなときに……。
「だれや~?」
ドア越しに、そう問いかけると、ちょっ
と焦ったような声が聴こえてきた。
「あのっ……あ、朝田君?私、椎名です
」
「……恋那?」
思いがけない訪問に、首を傾げる。
どうしたんだろう、と思いながら、ドア
ノブに手を伸ばした。
ドアを開けると、そこには確かに恋那が
立っていた。
恋那は、おずおずとしながらも俺を見上
げると、少し笑って、それから心配そう
に眉を下げた。
「あの、急にゴメンね?えっと、体調…
…大丈夫?……じゃない、よね?」