【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
☆突然のハグ
──ああ、どうして。
こんな状況に、なっているのだろう?
私は、私を包み込む、熱い体温と重みを
感じながら、ただ漠然とそう思った。
事の発端は、学校での事だった。
朝田君が熱を出して、学校を休んだとい
うことは早くも結成された、日向ファン
クラブによっていち早く伝えられていた
。
そんなわけで当然、私の耳にも入ってき
たのだけど。
だからその日、私は授業を受けながらも
、頭の片隅で朝田君の事を考えていた。
朝田君、風邪、大丈夫なのかな……。
転校したばっかりだというのに、授業に
遅れたりしたら、可哀想だよね。