【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
不思議に思って首を傾げると、黙りこむ
朝田君。
ぐるぐるーって音が聞こえてきそうなく
らい、朝田君は目を泳がせていた。
……嘘だ。絶対、嘘だったんだ、今の。
私、朝田君のお母さんに似てる訳じゃな
いんだ。
でも、まあ、いいか。別に深く追及する
つもりなんてないしね、と納得して、私
はバッグから今日のノートを出した。
それを床に並べると、不思議そうに首を
傾げる朝田君。
「これ……?」
そんな朝田君に、私はちょっと微笑んだ
。
「あのね、今日の授業のノート。遅れる
の、嫌かなあって思って。一応とっとい
たんだ!今日はこれを渡すために来たん
だ。だから……あ、やっぱり図々しいよ
ね、ごめんっ」