【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
目論み、というか作戦では、このまま光
弥を床にドスーン…って引きずり落とす
感じだったんだけど。
「───……きゃっ!?」
不意に、世界が反転して。
何故かもう本当に一瞬の内に、私はベッ
ドに押し倒されていた。
光弥を落とそうとした刹那の出来事で、
何が起こったのか、まったくわかりゃし
なかった。
ベッドの上で、妖しく微笑む光弥。そん
な光弥は片腕で、私の両腕を頭の上で固
定して、私に馬乗りになっている。
「形勢逆転だな」
勝ち誇ったように、だけどどこか妖艶な
声色でそういう光弥に、無意識に顔が熱
くなっていく。
「…っ…どいてよ…」
じたばたと足をばたつかせるが、微動だ
にしない。
男と女じゃ力の差は歴然なのだ。
光弥は抵抗する私すらも、楽しげに見下
ろしてくる。