【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
心の中で苦笑しながら、無言で俯く私を
肯定と受け取ったのか。
光弥は優しく、私を抱き締めてきた。
温かい体温に包み込まれて、思わず再び
涙腺が緩みそうになる。
──安心、する。
あの日
あの時
先生に助けられてなかったら。
私はきっと死んでいた。
先生のお陰で、私は今も生きている。
先生の犠牲の上で、私は生きてる。
それを忘れるわけには、いかないんだ。
「ナナ先生の分も……幸せに、なろうね
……」
「ああ……」