【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
同じような会話をそうやってひたすら繰
り返してから。
「「……プッ」」
どちらからともなく、吹き出した。
なんだかちょっと、バカらしくなった。
こんな泣いてる泣いてないの押し問答。
どっちだって良いじゃん、こんなの。
光弥は口に手を当てて笑いながら、呆れ
たように私を見下ろしてくる。
「強情な女」
「光弥だって」
泣いてない、ってあんだけ言ったのに、
これっぽっちも引いてくれなくてさ。
また睨みあってから、また笑いあう。
この時間、好き。
ほんわかしてて、穏やかで、居心地がよ
くて、好き。
ずっとずっと、こんな時間が続けばいい
のに。
ふと、光弥が後ろから、私を包み込むよ
うに抱き締めてきた。
「ごめん。言い過ぎた。靡いたり、しね
ーから。絶対あり得ないから」