【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
そして、叫び出したくなる。
皆、皆、夏希の芝居に騙されてるだけだ
、って。
ソイツは、天使なんかじゃねえよ、って
。
どうしても。
転校してきたあいつと喋る気にはなれな
かった。
クラスの人気者を演じるなら、転校生に
も率先して話しかけるのが普通なんだと
思う。
それでも俺は、そんな"人気者"の立場と
かどうでもいいくらい、夏希とは極力、
関わりたくなかった。
おかげさまで、恋那に訝しまれる始末だ
。
つーか、同じクラスって。一体なんの因
果だっつの。
体育祭の一週間前。
俺達、実行委員会は準備に励むのだけど
。夏希が恋那に話すのをみて胸騒ぎが止
まらなかった。
少なくとも、恋那とは仲良くしないだろ
うって。
心のどこかで決めつけて居たから。