【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
よく見れば、縦結びになってた。
ハチマキが長いから、結び目が重心に負
けて一応ダランと垂れ下がってるけど、
ちょっと不恰好だから、直した。
手早くハチマキを結び直してから、これ
でよし、とひとりでに頷く。
「できた!完璧!」
その声に、光弥は満足そうに微笑んでか
ら、訝しげに眉を寄せた。
「ん。サンキュ。……なあ、俺の格好、
変じゃないか?」
全然全然!!!
むしろかっこよすぎ!
なんて恥ずかしいから、口が裂けても言
わないけど。
「変じゃないよ」
似合ってるよ、と当たり障りのない言葉
を並べると、光弥は満足そうな表情を浮
かべた。
「そ?んじゃ、行くか」
「うんっ!」