【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
★首筋残る甘い痕
「んっー…」
爽やかな朝の日差しを浴びて、私はうっ
すらと目を開けた。
瞼を開けば、閃光なみに眩しい日差しが
目に入ってきて、思わず目を細める。
だんだんのボヤけた視界がはっきりして
いくなか、夢見心地だった気分もだんだ
んと冴えていく。
そこで気がつく背中と腰の異変、という
か違和感。
ふとそちらを見れば、骨ばった手ががっ
ちりとお腹をホールドしていて、筋肉質
な腕が腰に回っていた。
───うわあっ!?腕が絡み付いてる!
何!?
夢見心地が消えたといっても、まだおぼ
ろ気な意識。
幽霊かと思って、そんなことあり得ない
のに、必死にその腕の主を辿ると、それ
は光弥だった。
すやすやと、天使のような寝顔で眠る、
光弥。
…あれ、光弥?なんで…。と、昨日の記
憶を辿ってみる。
……あ、そういえば、光弥と住むことに
なったんだっけ?