【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
笑顔で挨拶を交わして、並んで歩く。
そのまま千夏と二人で教室に向かってい
ると、千夏が私をじっと見つめてきた。
……いや、正確には私の首を。
どうして見られているのかわからず、し
かも何も言わずにひたすらガン見してく
るから、何か付いているのかと首をさす
った。
「……何かついてる?」
それでも尚、見つめ続ける千夏に耐えき
れず、怪訝そうにそう聞けば。
千夏が頷いた。
「うん。キスマークが…」
一瞬、千夏の言葉が理解出来なかった。
ただひたすら、千夏に告げられたその言
葉が脳内をぐるぐると駆け巡り。
キス……マーク?キスマークって、あの
キスマーク!?
赤い傷痕みたいなやつ!?