【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
そしてお母さんは、ニコッと微笑みを浮
かべたまま、さも当たり前かのように。
「ちょっと突然なんだけど、お母さんと
パパね、これから旅行に行くから」
なんて語尾にオンプかハートでもつきそ
うなくらいきゃるんとした声でそう言っ
て。
それからお母さんは、お父さんにぎゅっ
と抱きついた。
そんなお母さんに抱きつかれた、お父さ
んも。
二人とも、いやにニコニコしながら私を
見つめている。
「え、私は?」
きょとんとしながらそう尋ねれば、やっ
ぱり当たり前のように。
「お留守番♪」
と言われて。
「……え、一人で?」