【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
カゴに入れられたピーマンを見つめて、
満足げに微笑む私。
今日の夕食は、ピーマンの肉詰めにしよ
う、と思いながら家に帰宅した。
しかし。
「ふざけるな。絶対やだ」
いざ夕食を作ろうと意気込んで、キッチ
ンに立ち、光弥にピーマンの肉詰めだと
告げたら、思い切り睨まれた。
しかも超低い声で。
あ、光弥ピーマン嫌いなんだっけ?まだ
嫌いなの?
そういえば、小さい頃は、光弥のお母さ
んがピーマン出すたびにマジギレしてた
っけなあ、と思い出す。
……ていうかマジギレとかどうなの、そ
れ。
「そんな事いったって、もう買ってきち
ゃったよ?」
だから無理、と目で訴えるも、鋭い眼光
で跳ね返される。
「やだ。絶対無理。他のもの作れよ」
そんな風にいつまでも駄々をこねる光弥
に、いい加減あきれ気味の私。