【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
ニコリともせずに、ほとんど無表情で、
尚且つ地獄の底から這い上がったかのよ
うな低い声を出す光弥。
あまりに強い眼光に、ぶるぶると首を左
右に振る。
まるで蛇に睨まれた蛙の気分だ。
ほんと、なんで私がこんな目に逢うんだ
。悪いのは、好き嫌いする光弥なのに!
なんて思っていたって、この空気で言い
出せるわけもなくて。
光弥はしばらく私を見つめたのち、不機
嫌そうに私の上からどき、前髪をかきあ
げた。
無駄に色気ムンムンのその動作に、思わ
ず見とれてしまう。
何を食べたらそんなフェロモンだだ漏れ
男子になっちゃうんだ。
そして、相変わらず鋭い目線を、彼はこ
ちらへと寄越し。
「ピーマン入れたら犯してやるから、覚
悟しとけ」
と、それだけ言い残して、リビングを出
ていった。
ああ、もう……心臓持ちません……。