【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
その時、ふと過ったのは昼間の女の人だ
った。
ああ、思い出したくなんてなかったのに
。またあの黒い感情が、身体を蝕む。
もしかして、あの人と───……。
そんなことない、と思いたくても、一度
思ったら止まってくれない思考回路。
私は、スクールバッグをソファに投げ捨
てて、頭をかきむしった。
余計な考えは捨てろ!大体、光弥が誰と
何をしてようが、関係ないでしょ?
昼間だってそう思ったばっかなのに、な
んでこんなに悲しくなるの?なんで光弥
に、悲しいとかそんな風に思わなきゃい
けないの?
私には、関係ない!
そう無理やり自分を納得させて、着替え
ようと自室に向かう。
だけど苛立ちが、消えてくれない。