天神学園高等部の奇怪な面々34
やがて。

…音もなく、龍太郎の背後にバルナが出現する。

何度も背後からばかり攻撃を仕掛ける筈がない。

そう考えた龍太郎の意表を突いた、執拗なまでの背後からの攻撃。

その証拠に、完全に気配を絶たれ、龍太郎はバルナに全く気付いていない。

…今度は少々深手を負わせてやるか。

ジワジワ責めるなどと言ったが、生徒を嬲るほどバルナも性悪ではない。

ストレスも随分発散できたし、ここらで勝負を決めて龍太郎を解放してやろう。

大上段に振り上げた影業物を一気に振り下ろしたバルナは。

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