天神学園高等部の奇怪な面々34
もろに顔面に入った右正拳突き。

拳はバルナの顔面を貫通する!

が。

「スペシャルバカだから物覚えはよくないわね」

バルナは意にも介さず連続刺突を繰り出す!

「ぐぅっ!」

硬気功で硬質化しているので切っ先は貫通しないが、その衝撃で龍太郎の体は後方に吹き飛ばされた。

「私の姿は実体じゃない…打撃は通用しないと言ったでしょう?」

事実、顔面に拳を食らっても傷一つないバルナ。

かたや龍太郎も、硬気功のお陰で影業物の刃で斬られる事はない。

一見すると互角の攻防。

しかし。

「分かっているわよ、丹下君」

バルナは薄く笑う。

「硬気功の呼吸法はいつまでも続けていられない…呼吸が乱れた瞬間、貴方の体はただの生身に戻る…」

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