天神学園高等部の奇怪な面々34
愛刀の川蝉ではなく、妻の得物である黄昏を抜いたのは、いまだ様子見の意味合いも兼ねている。

「じゃあ改めて…」

フェイレイは剣を構えた!

「いきますっ!」

まずは真っ向からの振り下ろし!

片手で黄昏を握り、これを受ける翡翠。

続いてフェイレイの横薙ぎ、逆胴、袈裟斬り、逆袈裟!

それを巧みな剣捌きで打ち合う翡翠。

…いい太刀筋だ。

歳若いながら、この世界に存在する剣士とは一線を画する剣技を持っている。

道場剣術とは明らかに違う。

野試合や路上での斬り合いとも違う。

戦場で培った剣術。

命懸けの戦いの末に身につけた、実戦剣術のようだった。

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