天神学園高等部の奇怪な面々34
片方の剣で押し合ったまま、もう片方の剣が振り下ろされる。

「ぬぅっ!」

咄嗟に腰の川蝉を抜いて斬撃を受け止める翡翠。

撃剣の音が会場に鳴り響く。

「…へへっ、抜かせましたよ、先生の二刀」

満足気に微笑むフェイレイ。

「ちっ…」

舌打ちする翡翠。

抜いたのではない。

抜かさせられたのだ。

二刀を以ってしなければ、フェイレイの斬撃を防ぎ切れなかったという事。

翡翠の予想を上回る実力という事だ。

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