天神学園高等部の奇怪な面々34
回転する剣を挟んで、対峙する両者。

風切り音だけが、リング上に鳴り響く。

その張り詰めた空気に、いつしか観客達の声援も形を潜め、静寂が訪れる。

集中の糸を一本張ったまま、ただ一点フェイレイだけを見据えて川蝉を構える翡翠。

その川蝉の切っ先の動向を、一瞬たりとも見逃すものかとフェイレイ。

緊張感が限界まで高まった所で。

「夕城 翡翠…」

翡翠は床を強く蹴った!

「参る!」

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